Adobe Fresco、正式版が公開=全プレミアム機能が6か月間無料提供


9月23日23時頃、iPad 向けイラストアプリ Adobe Fresco が App Store にて一般公開された。

Fresco は、2017年以降の iPad や2019年版 iPad Air / mini でも使用可能だが、Adobe は iPad "Pro" での使用を推奨している。これは、高度な機能がハードウェアの性能に依存するためだ。


23日リリース時点のバージョンは 1.0.2、ファイルサイズは 515.5 MBとなっている。

普段、Procreate を使っているユーザは慣れるのに少し時間を要するだろう。


Adobe Fresco


Fresco は、デスクトップ版 Photoshop のブラシを使用できることやベクターブラシとラスターブラシを併用できるのが大きな特徴。

また、AI (Adobe Sensei) 技術を活用したライブブラシでは、水彩画や油彩画のようなリアルなにじみや混じり、重ねを表現できる。

加えて、選択ツール、マスクツールやタッチショートカット、タイムラプスの書き出しなどといった便利な機能と分かりやすいインターフェースが提供される。



最初の6か月間は全てのプレミアム機能が無料で使える(いつでもキャンセル可能、支払いは無料体験版終了後~)。同プレミアム機能は ¥1,080/月のサブスクリプションとなっている。
なお、Creative Cloud コンプリートプランまたは Photoshop 単体のサブスクリプションユーザは全ての機能が無料で使える。

現状、無料バージョンのままでもほぼフルに使えるので、CCユーザでなくてもあまり困らないかもしれないが、今後追加される新機能などは制限を受けるようだ。


プレミアム機能とは

・すべての Adobe Fresco ブラシが利用できる
(ブラシの読み込み、すべての Adobe Fresco ブラシと CC ライブラリ内のブラシやカラーの使用が可能)

・100 GB のクラウドストレージが提供される
(すべてのドキュメントはクラウドに同期され、他のデバイスや Photoshop からアクセス可能になる)

・高解像度と PSD の書き出しが可能に
(高品質のドキュメントと PSD を書き出して、Photoshop と Adobe Fresco 間で簡単に編集可能になる)


Procreate などに先行されているモバイルアプリの市場で、どこまで追撃できるか。Adobe は Photoshop をはじめとする Creative Cloud との連携やエコシステムを武器に、モバイル市場でもさらなる存在感を示せるだろうか。

なお、今回リリースされたのは iPad 向けのみで、Android や Chrome OS、Windows 版は未公開であり、公開時期などもアナウンスされていない。

<Update>
10月2日に行われた Microsoft の新型 Surface 発表会において、Windows 版のリリースについて言及があった。
詳しいリリース日時は明らかにされなかったが、近いうちに公開されるようだ。

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