Microsoft、折りたたみ2画面スマホ「Surface Duo」発表=Android ベース

Microsoft、Surface Duo 発表

米 Microsoft は2019年10月2日(現地時間)、折り畳み式スマホ「Surface Duo」を発表した。2020年のホリデーシーズンまでに投入予定だ。


Surface Duo スマートフォン


「Surface Duo」は、Surface ブランドでは初のスマートフォン。5.6インチディスプレイを2つ搭載しており、360度回転するヒンジを採用。開くと8.3インチの広さになる。

Samsung の「Galaxy Fold」や HUAWEI の「Mate X」のような曲がる素材を使用した全面ディスプレイではなく、2つの完全に独立したスクリーンパネルをヒンジでつなぐスタイルを採用している。

OS は Windows ではなく、Android を採用。外部入力として Surface Pen もサポートされる見込みだ。


Surface Duo デザイン


2012年に「Surface」でタブレットに参入して以降、「Surface Phone」の噂は何度か耳にしてきた。
今回の「Surface Duo」は、スマホというよりはスマートデバイスやコミュニケーションツールの一種と捉えた方がピンとくるだろう。

デュアルスクリーンを搭載することで、2つのアプリを効率的に使用できたり、片方のスクリーンをゲームコントローラーやキーボードとして利用できる点が特徴の一つだ。

例えば、ビデオコールをしながら調べ物をしたり、ビジネスメールを PC に依存することなく素早く仕上げることが可能だ。このような強力なマルチタスキングにより、「(一般的な)1画面のスマホ以上の生産性や創造性の向上が期待できる」(MS の チーフ・プロダクト・オフィサー Panos Panay 氏)としている。


Surface Duo デュアルスクリーン


Microsoft はこれまで、携帯電話市場でのプレゼンスを高めるために莫大な予算と時間を費やしてきた。
Windows Phone 向けに、モバイル OS 「Windows Mobile」(旧 Pocket PC)を提供。また、2013年にはNokia のモバイル事業を買収するなどしたが、Apple と  Android 勢の前に OS もデバイスも大敗北。2017年にスマホ市場から撤退していた。


今回の「Surface Duo」発表は、「満を持してのスマホ再チャレンジ」というよりむしろ、「電話も掛けられる折り畳み式の小型版 Surface 投入」と捉えた方がより正しいだろう。


Surface Duo フロントデザイン


デバイスのデザインとしては、上下のベゼルが太すぎる点が非常に残念だ。
折り畳みタイプということで設計上の制約はあるだろうが、もっとスタイリッシュにしないとユーザに受け入れられないだろう。
ただ、発売までは時間があるため、このプロトタイプが大きく進化する可能性を残す。

なお、本日の発表時点では、「Surface Duo」の細かなスペックや価格、販売予定国などはアナウンスされていない。ただ、本日のデモで使用されたデバイスには、Soc として Qualcomm の Snapdragon 855 が搭載されていたようだ。

発売までの1年間に、外面および内面をどこまでブラッシュアップできるか。
再度乗り込むスマートフォン市場ではかなり厳しい戦いが予想されるが、「スマホ」をさらに一歩進めた新たなカテゴリや大きな差別化を創出できれば、わずかながらではあるが勝機を見い出せるかもしれない。


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