Inspiron スモールデスクトップ 3470 向け増設メモリ(RAM 8GB+8GBにする場合など)

Dell Inspiron 3470 Small Desktop のメモリ増設(デュアルチャネル)に関するメモ


<当記事は随時アップデート中。最新情報は当ページの一番下に追記しています>


Inspiron 3470 にデフォルトで装着されていた RAM(8GB)は、マイクロン・テクノロジの「MTA8ATF1G64AZ-2G6E1」だった(下写真参照、出荷時期によってベンダーは異なる可能性アリ)。

なお、Inspiron 3470 をサポートする Dell の Certified マーク付き推奨メモリは SK hynix の「Y7N41」などとなっている。


Inspiron 3470 RAM


「Y7N41」の仕様は、PC4-21300 DDR4-2666 / 8GB / 288 pin / 1Gx64 / Unbuffered / Single Rank / 1.2v / ECC機能無し(Hynix HMA81GU6CJR8N-VK)。

デフォルトで装着されている「MTA8ATF1G64AZ-2G6E1」の仕様は、PC4-21300 DDR4-2666 / 8GB / 288 pin / 1Gx64 / Single Rank / 1.2v / CL19-19-19-43。


以上から、増設メモリはデスクトップ向けの「DDR4-SDRAM(UDIMM)」から選ぶのが基本中の基本となる。モジュール規格は PC4-21300(DDR4-2666)に合わせた方がチップの動作クロック周波数が維持されるのでよりベターだろう。



対応メモリとして、サムスン純正デスクトップ用メモリ「M378A1K43CB2-CTD」(PC4-21300 DDR4-2666 / 8GB / 288 pin / CL11)やシリコンパワー「SP008GBLFU266B02」(PC4-21300 DDR4-2666 / 8GB / 288 pin / CL19)などがある。


とりあえず、PC4-21300(DDR4-2666)に対応したデスクトップ用メモリモジュールを選んでおけば問題は無さそうだ。DDR3 やノートパソコン向けメモリとは互換性が無い点は気をつけておきたい。


以下にいくつか例を挙げておく。

  • Silicon Power(シリコンパワー)「SP008GBLFU266B02」(PC4-21300 DDR4-2666 / 8GB / 288pin /  Non-ECC / CL19 / 1.2V)
  • Crucial(クルーシャル)「CT8G4DFD824A」(Micron製・PC4-19200 DDR4-2,400 / 8GB / 288pin/ CL17)または「CT8G4DFS8266」(Micron製・PC4-21300 DDR4-2666 / CL19 / SINGLE RANKED / X8 BASED / UNBUFFERED / NON-ECC / 1.2V)
  • Samsung(サムスン電子)「M378A1K43CB2-CTD」(PC4-21300 DDR4-2666 / 8GB / 288 pin / CL11)
  • Kingston Technology(キングストン)「KCP426NS8/8」(PC4-21300 DDR4-2666 / 8GB / 288pin /  Non-ECC / CL19 / 1.2V)
  • Micron(マイクロン)「MTA8ATF1G64AZ-2G6E1

いずれも 8GB 1枚当たり 4,000円台~8,000円程度で入手可能だ(最新プライスやお勧め商品は記事下に随時記載、最近はかなり安くなっている!)。

マルチチャネルの場合、同一メーカー同一型番(さらにできれば同一ロット)が確実だが、モジュール規格などの仕様を合わせることでトラブルを回避することもできるだろう。
ただ、手堅くいくならデュアルチャンネル動作確認済みの2枚組セットを購入することだ(一例として、CFD「W4U2666PS-8GC19」や「W4U2666CM-8G」、クルーシャル (Micron製)「CT2K8G4DFD824A」などのメモリセット)。最近は 8GB を2枚購入しても、6,000~8,000円台まで値段が安くなっている。


なお、Inspiron 3470 のメモリ増設作業は、内部のストレージ部分をいったん外す必要があり、若干ではあるが面倒を伴う。基本的な工具を用意したうえで静電気対策などを施して、ゆっくり作業して欲しい。
また、メモリ装着前には、エアダスターでホコリを吹き飛ばすことをお勧めしたい(400~500円程度でトラブルを回避)。

8GB + 8GB の計 16GB にすることで、(Windows 10 の場合は特に)かなり快適になるため、 苦労するだけの見返りはあるだろう。

装着後は、Windowsメモリ診断などでエラーが出ないことを確認しよう。
万一、エラーメッセージが出たり、立ち上がらないなどのトラブル時には、モジュールをいったん取り外して再度付け直してみると良い。

<参考サイト>
Kingston Technology(日本語)
Crucial(日本語)
Crucial 互換性確認
MTA8ATF1G64AZ – 8GBデータシート(英語・PDF)
Inspiron 3470






Update - 最新情報の追記
CPU 不足や DRAM の余剰在庫などの影響から、パソコン向けメモリの価格は大幅な下落傾向にある。この数か月で軒並み 30~50% も安価になった。ここまで低下するのは、2011年以来なんと8年ぶりのことである。


一例を挙げると、サムスン「M378A1K43CB2-CTD」は、11,480円から4,980円まで約57% も値下がりしている(2019/12/27 時点)。ほぼ半値になった訳だ。

また、キングストン「KCP426NS8」も、12,826円から6,471円になった。

さらに最近になって、Crucial(Micron製) デスクトップPC用メモリ (CT8G4DFS8266) や シリコンパワーデスクトップPC用メモリ(SP008GBLFU266B02)は、8GB 1枚あたり 4,000円台まで大幅に安くなった(2019年10月)。

(参考:PC 向けメモリに価格オフの傾向 )

いずれにせよ、今が買い時であることに間違いはないだろう。


以下は 20019年のメモリ価格の変動についてのまとめ

2019/6/22 Update
Intel の低価格帯向け CPU 不足などの影響からメモリの価格が一気に下落。この半年で軒並み 30~40% も安価になっている。

2019年7月18日 の動向>
ウォッチしていた PC 向けメモリの価格はこの半年で約4割下落したわけだが、韓国へのフッ化水素などの輸出厳格化により、DRAM 値上がりの懸念アリ。

2019年7月22日 の動向 >
やはり一部メモリの価格がわずかではあるが値上がり。 ただ、消費者レベルのマーケットで驚くほどのプライスアップは確認されていない。ただ、DDR4 を中心に徐々に値上がりする可能性アリ。

2019年7月下旬 の動向 >
DDR4 の高クロックタイプを中心に、ごく一部の型番に品薄の状況が見られる。ショップ店員の話によると、商品によっては仕入れが少なくなるかもしれないとの情報。

2019年8月後半 の動向>
一時的にメモリの価格は若干上昇したが、当初の予想よりも値上がり率は高くなく、8GB 容量であれば価格変動は、ほんの数百円内にとどまる商品が多い。
もともと、DRAM は過剰在庫の状態にあったため、日本の韓国への輸出管理強化の影響もかなり限定的だったようだ。

2019年10月 の動向>
韓国への輸出管理強化の影響で一時的に上昇した DRAM 価格だが、ここにきて以前にも増して値下がり傾向がみられるようになった。やはり、メモリの在庫は過剰であり、DRAM チップは余剰の状態にあるようだ。
いずれにせよ、値下げはユーザにとってはうれしいニュースである。


Crucial(Micron製) デスクトップPC用メモリ (CT8G4DFS8266) や シリコンパワーデスクトップPC用メモリ(SP008GBLFU266B02)、 Crucial(Micron製)デスクトップ PC 用メモリ などは、この半年で約 40% 以上も安くなった。8GB サイズであれば1枚あたり 4,000円台前半から購入可能だ。


ここまで色々なメーカーを挙げてきたが、自分で今まで使ってきて安心できるメーカーを選ぶのが一番だろうか。
個人的には米国 Micron 製は「外れ」が少なく、一番安定しているように思う(CT8G4DFS8266 など)。前述の通り、私が購入した Inspiron にデフォルトで搭載されていたのも Micron 製だった。
ただ、どのメーカーも世界トップクラスであり、好みの問題としか言いようがない。実際、私も PC パーツに関しては、トータル(コスパと安心度)でサムスンを選ぶことも多い。世界の DRAM の3分の2以上は韓国製というのも実情。

どうしても互換性が心配であれば、Dell の公式サイトで(8GB - 1Rx8 DDR4 UDIMM 2666MHz)購入すると安心だろう(Inspiron 3470 / 3471 と互換性)。予算はアップするが、「Dell 製システムで動作することが保証」されるため安心といえば安心だろう。

私は今回、2枚組セットを買わずに、デフォルト装着されていた 8GB 容量のメモリを活かして、8GB 1枚のみを追加購入して予算を抑えた。
現状、8GB + 8GB 計 16GB のデュアルチャネルとして快適に使用できており、デフォルトのメモリとの不具合・相性問題は(今のところ)起きていない。


Inspiron 3470 Memory


最近の価格推移をまとめると、2019年に入ってメモリの値段は一気に下落。夏場に一時的に(約10日間)わずかな値上がりはあったが、直近の四半期でも下落傾向に変わりはない。

2019年12月現在、各メーカーが抱える在庫は減少傾向にあって価格の下落には歯止めがかかったが、価格上昇にまでは至っていない。

市場調査会社の見通しによると、価格回復を見込めるのは2020年第2四半期までずれ込むだろうとのことで、過剰供給からの反転はさらにもう少し先になりそうだ。


2020年1月更新>
シリコンパワー デスクトップPC用メモリ DDR4-2666 (PC4-21300) 永久保証 SP008GBLFU266B02 が8GB 1枚 3,980円(税込)まで値下がりして、ついに3,000円台に突入した。2枚セットだと7,590円(税込)となっている(2020年1月22日現在)。


2020年第1四半期の PC 向けメモリ価格はフラットのままで、価格上昇までには至っていないようだ。

ただ、DRAMeXchange などの専門誌のレポートによれば、2020年第2四半期(4~6月期)あたりから、価格上昇の可能性があるという。


2020年4月15日更新>
CFD「W4U2666CM-8G」(8GB 2枚セット)が 7,864円(税込)まで値を下げている(8GB 1枚単価は税込 3,932円 / 2020年4月6日時点)。また、16GB 2枚セット(計 32GB)も 14,900円(同)と非常に値を下げた。

他にもシリコンパワー 8GB×2枚セット(SP016GBLFU266B22)が税込8,513円(+ポイント1%)、さらに、Crucial (Micron製) デスクトップ PC 用メモリ 8GB (CT8G4DFS8266) が税込3,980円で Amazon's Choice となった。この製品は 16GB 1枚も 7,950円まで値下がりしている。


2020年5月26日更新>
ADATA Premier シリーズ 8GB×2枚セット(AD4U266638G19-D)が税込7,556円(+ポイント1%)となっており、ここ最近のベストセラーになっている。8GB 1枚あたり単価は3,800円を割り込んだ。
また、同じ ADATA 16GB×2枚セット(AD4U2666316G19-D)も税込14,618円(+ポイント1%)まで下落(ともに "Amazon's Choice" 付きとなった)。

さらに、ここに来て Essencore ブランド「KLEVV」が売上ランキング上位に躍り出て来た。
8GB 1枚(KD48GU88C-26N1900)が税込 3,402円、8GB 2枚セット(KD48GU88C-26N1900JP)でも 7,480円とコスパは最強クラス。
非常に安価であるものの、同じグループ企業の SK Hynix からチップ供給を受けており、品質の安定度は高いとみられる。

秋葉原などにおけるメモリ市場価格もわずかに下落傾向が続いており、DRAM の過剰在庫は解消されていないようだ。

2020年7月10日更新>
ベストセラーの ADATA Premier シリーズ 8GB×2枚セット(AD4U266638G19-D)が税込7,040円(+ポイント1%)となり、ここ1か月で7%ほど値を下げた。8GB 1枚あたり単価は3,520円となって過去最安レベルだ。
また、同じ ADATA 16GB×2枚セット(AD4U2666316G19-D)も10%ほど値を下げて税込13,109円(+ポイント1%)となった。
さらに、Essencore ブランド「KLEVV」の8GB 2枚セット(KD48GU88C-26N1900JP)は 7,045円まで値下がりしている。

ほかにも、Micron の Crucial 純正モジュールを使用した CFD 製品も根強い人気で「W4U2666CM-8G」(8GB 2枚セット)が 7,864円、16GB 2枚セット(計 32GB)が 14,827円となっており、ベストセラー上位に付けている。

2021年2月28日更新>
世界的な半導体需要の高まりを受け、直近の半年間で国内市場の PC メモリ価格は20%程度値上がりした。
現在の売れ筋として、Essencore ブランド「KLEVV」の8GB 2枚セット(KD48GU88C-26N1900JP)は7,410円(+ポイント1%)と安い価格帯(8GB 1枚 KD48GU88C-26N190A 3,407円)をキープしており人気だ。この製品は32GBキット=KD4AGU88C-26N1900JP(16GB×2枚)も税込14,480円(+ポイント1%)と抜群のコスパをキープしている。
また、Crucial の Micron 製メモリチップ 8GB (CT8G4DFS8266) が税込4,580円、同 8GB 2枚セット(CT2K8G4DFS8266)が9,980円(+ポイント1%)で何とか踏ん張っている。
その他にも、CFD の Micron 製 W4U2666CM-8GR(8GB×2枚セット)が7,709円(+ポイント1%)と値ごろ感がある。

2021年4月23日更新>
メモリ市場は需要が供給を上回る状況が慢性的に続いており、DRAM 価格は2021年第1四半期(1~3月期)だけで前期比5%超の上昇。リモートワークやリモート学習へのシフトが継続するなか、半導体の取引価格はしばらくの間上昇する見通しであり、メモリ価格の値下がりは期待できそうにない。

2021年5月28日更新>
DRAM 価格の上昇トレンドは、今後12~18か月程度は続くであろうとの予測が出ている。最新の市場調査によれば、DRAM の契約価格は2021年第2四半期(4~6月期)に約20%、第3四半期も2桁上昇するだろうとみられている。

2021年7月3日更新 最新の売れ筋
最新の市場調査によると、DRAM 価格は上昇ペースがやや鈍化しており、2021年後半のメモリ価格は一旦落ち着きを見せる可能性があるようだ。ただ、供給逼迫に変わりは無く、需給の正常化がみられるのは2023年以降になると予想されている。
厳しい状況ではあるが、最新の売れ筋として、KLEVV の DDR4 2666 / 16GB キット=8GB×2枚セット(KD48GU881-26N190D)は8,374円(+ポイント1%)と粘りを見せている。同 8GB 1枚製品(KD48GU88C-26N1900)は4,923円(+ポイント1%)となっており、両方ともに "Amazon's Choice" 付きだ。また、32GBキット=KD4AGUA8M-26N190D(16GB×2枚)も17,480円(+ポイント1%)をキープしており、DRAM 世界シェア2位 SK グループ傘下の ESSENCORE が意地を見せている。
その他、CFD の Panram 製メモリ DDR4 2666 / 8GB(D4U2666PS-8GC19) が4,755円(+ポイント1%)でベストセラーとなっている。


半導体市場は現在(2021年7月)、コロナ禍における PC 需要の継続的な成長をはじめ、5G 通信機器、家庭用ゲーム機、家電、スマホ、AI、サーバ向け半導体需要の高まりを受け、世界的に逼迫が続いている。
PC メーカーによる "メモリ確保" も価格押し上げ要因の一つに挙げられている。最新の市場調査によると、パソコン向けメモリ価格の値上がり傾向は今後2年程度は続くとみられており、需給正常化は半導体メーカーの複数の工場が完成する2023年以降になる見通しだ。

今後もこの記事は随時、アップデートしていく。


<留意点>
上記、記載プライスはすべて税込であり、更新日時点の価格になる。また、誤ってノート向けメモリや DDR3 などを購入しないように注意されたい(上記リンクはデスク向け DDR4 のみ記載している)。

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コメント

  1. CrucialのCT8G4DFS8266でデュアルチャネルが組めました!
    最近になってメモリが安くなっていたので助かりました。
    合計16GBになって、ようやく安定。ウィンドウズ10は8GBだとダメですね。16ギガにする前はフリーズとか多かったです。

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  2. コメントありがとうございます。Windows 10 になって以降、メモリの重要性が確実に高まっています。4GBだと話にならないレベル。8GBでもブラウザを立ち上げただけで80%程度の使用量になります。16GBあればかなり安心、ゲーミングの場合は32GBは必要になりました。

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  3. メモリの値段が本当に安くなりました。
    この1年でほぼ半額にまで低下したように思います。
    私は「2枚組 動作確認済みセット」でデュアルチャネルを組みました。2枚買っても以前の1枚分ですよね。
    参考にさせていただき、ありがとうございました。

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