HTML5 Boilerplate 8.0.0=初公開から10年
Web アプリや Web サイト向けのフロントエンド・テンプレート HTML5 Boilerplate のバージョン8.0.0 が公開された(GitHub)。同プロジェクトがスタートして10周年目を迎えるにあたり、記念リリースになる。
最大の注目ポイントとして、create-html5-boilerplate が紹介されており、npx、npm init または yarn create を使うことで簡単にプロジェクトを作成できるようになった。依存関係のインストールを行わずに、HTML5-Boilerplate プロジェクトを作成できるメリットがある。
この create-html5-boilerplate はごく初期のバージョンだが、機能を強化して近いうちにバージョン1.0.0のリリースを目指す方針だ。
また、ひとつの依存関係として Parcel コマンドを組み込んだ package.json が追加されており、Parcel を使用したいユーザは npm start コマンドで簡単に開発環境をローンチできるようになった。
少しの驚きとして、HTML5 Boilerplate 8.0.0 では jQuery がプロジェクトから排除された。すでに「多くのユーザに使われる JavaScript ライブラリではなくなった」という判断からだ。
ただ、jQuery が必要なユーザ向けのスニペットが create-html5-boilerplate のオプションとして追加される予定になっている。
このほかにも、Browse Happy の削除や Modernizr のアップデート(v3.11.2)、OGP(Open Graph protocol)メタデータの追加、Google Analytics の IP 匿名化(anonymizeIp フィールドを true に設定)などが含まれる。
HTML5 Boilerplate をはじめ、レスポンシブ Web デザインなど、今の Web 技術のベースが誕生してちょうど10年になる。
2010年は iPad が発売され、スマートフォンのシェアが PC に迫ろうとしていた時代であり、クロスブラウザからマルチデバイスへの対応が求められていた。
HTML5 Boilerplate のリリース過程を見るだけでも、その時代のトレンドやリクエストされる技術を垣間見ることができて興味深い。5年後、10年後の Boilerplate はどのような形に姿を変えているだろうか。
<参考サイト>
・HTML5 Boilerplate - Webサイト
・HTML5 Boilerplate - GitHub
・H5BP - Twitter
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