特別定額給付金オンライン申請、スマホ経由が便利=落とし穴も
一部の市区町村において特別定額給付金のオンライン申請がついにスタートした。新型コロナウイルス感染拡大に伴う緊急経済対策として、国民一人あたり10万円が国から支給される。パソコンからの申請には対応する IC カードリーダーが必要だが、スマホからであればマイナンバーカードを読み込むための特別な装置は不要だ。居住する市区町村が申請の受付を開始していれば、今すぐにでもオンライン申請可能である。
なお、サポートされるスマホの機種は iPhone 7 以降(要 iOS 13.1+)または一部の Android 端末(計124機種、Android 6.0+)となっている(対応要件の詳細はマイナポータルAPに対応しているスマートフォン一覧を参照)。
今回の特別定額給付金オンライン申請には以下の準備が必要となる。
(1)受給権者(世帯主)のマイナンバーカード(紙製の顔写真無しの通知カードは不可)
(2)マイナンバーカード読取対応のスマホ(またはパソコンと対応する IC カードリーダー)
(3)「マイナポータルAP」のインストール(スマホではアプリ、パソコンでは対象 Web ブラウザの機能拡張)
(4)マイナンバーカード受取時に設定した暗証番号(英数字6~16桁)
(5)振込先金融機関の口座確認書類
下準備さえしておけば、オンラインの手続き自体それほどハードルは高くないだろう。基本的には画面に沿って操作するだけだ。
アプリは iPhone であれば App Store から、Android 端末であれば Google Play から、通常のアプリ同様にダウンロードしてインストールすればよい。
スマホでの手続きはアプリ内の「ぴったりサービス」から行う。
「ぴったり検索」で「特別定額給付金」にチェックを入れて検索すれば該当ページがヒットする(上写真参照)。
「申請する」ボタンを押して、動作環境チェック後、メアドや電話番号、氏名、口座情報などを画面の指示に沿って入力すればよい(居住エリアが受付を開始していなければ「申請する」ボタンがグレーアウトで押せない状態になる)。
さらに、振込先口座の画像の添付、暗証番号(英数字6~16桁)の入力、マイナンバーカードの読み取りを行って完了となる。
マイナンバーカードの読み取りは、ケースなどを外した状態で、iPhone であれば端末上部をカードへ接触させ、Android であれば NFC 読み取り位置をカード中央に接触させるとよい。データ読み取り中はカードを動かさないようにしよう。
なお、スマホがサポート対象外などでオンライン申請できなくても、市区町村から申請書類が送付されて来るので、必要書類などを添えて返送すればよい。
ただし、オンライン申請の方が郵送方式よりも早く振り込まれる市区町村が多く、できればオンラインでスマートに済ませたいところだ。オンラインだと早ければ連休明け早々にも振り込まれるが、郵送だと7月にずれ込む地区が散見され、給付に2か月近くも差が生じる。
オンラインでの申請を行う前提として、「マイナンバーカード」および「対応するスマホ(またはパソコンとカードリーダー)」が必須となるが、盲点ではあるが重要なポイントとして、暗証番号(英数字6~16桁)を忘れていると申請できない(誤入力5回でロックが掛かる)。なぜなら、この暗証番号こそが「電子署名」となって本人確認を実施することになり、オンライン申請で本人確認書類が不要となるためだ(郵送の場合、本人確認書類の写しが必要となる)。
なお、暗証番号の再設定は、区市役所の窓口での手続きが必要となるため十分に注意されたい。
特別定額給付金のオンライン申請の手順(スマホ編)
<Update>
オンライン申請時に入力を求められるパスワードの失念によって、各地の役所の窓口では数時間待ちという状態が続き大混雑しているようだ。
確かにオンライン申請の方が早く振り込まれる自治体が多いため、我先にという気持ちも分からなくはないが、「密の状態」に飛び込む危険を冒すよりは、郵送手続きで申請を行うことを推奨したい。
<参考サイト>
・特別定額給付金事業(総務省)
・特別定額給付金オンライン申請(総務省)
・市区町村の対応状況(東京都)
・市区町村の対応状況(埼玉県)
・ぴったりサービス - 動作環境
<マイナンバーカード対応カードリーダー>
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